ジョンストンアンドマーフィー 93110 自分で靴修理3 だし縫いから積み上げまで

積み上げの準備完了
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最近はだし縫いを一気にやってしまい写真を撮り忘れますので、積み上げとまとめてみました。糸を引いて、積み上げをハンマーで叩いて・・・まさに、この歌のような工程です。

「糸まきまき」は、デンマーク民謡「靴屋のポルカ」がオリジナルらしいです

だし縫い:♪ひいてひいて

まず、だし縫いの糸が収まる溝(チャネル)を掘ります。久しぶりにオープンチャネルにしますので、ドブ起こしの緊張感はスキップできました(笑)

ラバーを付けますので、あらかじめつま先を削ってあります

溝加工の終わった状態
作業の節目では必ず左右を見比べます

この靴は、ウェルトの上面に浅いスリットが切ってあり、糸(の一部)が収まる仕様になっていました。コバ周りをスマートに見せる狙いではないかと思われますが、ステッチフェチ(笑)には物足りない感じがします。

たまに見かける構造ですが、ウェルト強度の面から見ると「頑丈な造り」とは言えないと思います。

だし縫い作業中
つま先部分のスリットが深いようです

だし縫いの毛針(ナイロン針)が糸から外れませんでしたので、スイスイと・・・・・両足を縫い上げました。だし針を溝から外さないように突き通し続けるプレッシャーも久しぶりに堪能することができました。

所要時間はざっと6時間・・・楽しいのですが、クタクタになります。でも「どうにもとまらない」ので仕方がありません。

縫い上がり
「毛針が生き残ったアピール」してます

積み上げ:♪トントントン

元は集成材の「積み上げっぽい」ヒールでしたが、せっかくですので本革を積み上げることにしました。

土踏まずのモッコリは設けませんでしたので、かかとの丸みは苦労せずに吸収することができました。

積み上げ革にマス目状の切込みを入れて、貼り付けた時に本底の丸みに沿いやすいようにしています。もちろん、水で濡らして柔らかくすることもポイントです。

1枚目の積み上げ完了
いつもより楽に平面が出せました

2枚目で傾斜を調整しました。「何となく」バランスが悪いように感じたので、3枚目も積むことにしました。

インターネットでオリジナルの画像を見たりもしましたが、感覚や見た目に頼らず、最初にヒールの高さを測っておけば済むことでした・・・いまだに、こんなレベルの気付きがあったりします。

積み上げ2枚目と3枚目
あまり変わらないような気も・・・

積み上げが終わりましたので、スクリュー釘を打ってヒールの形状を整えたら、この工程は終わりです。

つま先ラバーを付けるのと、トップリフトが全面ゴム(ビブラム)のため、ここからの手順を少し入れ替えてみます。さて、どうなることでしょうか。

最後までご覧頂きまして、ありがとうございました。

積み上げ完了
少しだけピッチドヒールぽくしてみました

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