スコッチグレイン F-9051 自分でオールソール交換 その4 ドブ伏せとベヴェルドウェスト

ベヴェルドウェストです
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楽しかっただし縫いが終わり、ドブ伏せをしながらベヴェルドウェストを成形していく山場です!

が、この期に及んで、ウェルトに巻き込むフラップが短くて足りないことに気付きました。

怪我の功名か?苦肉の策か?今回は「銀付きベヴェル」に挑戦してみることにしました。悪戦苦闘編をお楽しみください。

ベヴェルドウェストの準備(悪戦苦闘)

本底を加工して、ウェルト~だし縫いに巻き込みたいのですが、足りません。届きません。

本底の型紙を作るあたりで気付きそうなものですが、その時点では「そもそもの本底の長さが足りない!」というトラブルに気を取られていて、スルーしていまいました(汗)

普通のウェスト
どう見ても巻き込めません・・・

そんな時に限って、救世主のような動画に出くわします。感謝あるのみ。

いつも観させて頂いているケンさんの動画です

「銀付きべヴェル」と呼ばれる手法で、ドブ起こしのピラピラをウェルトの上面まで巻き込むものです。恒例のセンスのない断面図では、こうなるハズです。

でも、「どっちにしても、足りないことには変わらないのでは?」と思われますよね。続きをご覧ください(笑)

まずとにかく、ピラピラが最短距離を通れるように、コバをギリギリまで削り込みました。

削ったコバ
ええい、ままよ!」と言っています

次に、ピラピラを水で濡らして・・・

指で引っ張って伸ばします!

「ギュー」とか「グー」とか言いながら・・・3~4ミリは伸びました。革という素材の不思議で素晴らしい特性ですね。

引き延ばしたピラピラ
指先がビリビリしています

4か所のピラピラを全て引き延ばして、準備完了です。

ゴムのりを塗る前に乾燥させたいので、かかとの本底を「しれっと」継ぎ足したりして、時間を潰しています。

ピラピラの処理完了
この乾燥待ちが冷静さを取り戻す時間になります

ベヴェルドウェストの加工(依然苦戦)

通常のドブ伏せと同じく、接着面を#60の紙やすりで荒らします。今回は土踏まずのコバにも掛けておきました。

紙やすりで荒らす
勢い余り、だし縫いにもヤスリが掛かっています・・・

ピラピラが届かない場合も考えて、だし縫いの糸は黒く染めておきます。

「それだけでも良いんじゃない?」という悪魔の声が聞こえています

糸を染める
良からぬことを考えています

「ベストを尽くすべし」という天使の声に従い、接着面にゴムのりを塗りました。もちろん、土踏まずのコバやウェルトの上面にも塗ってあります。

ゴムのりを塗る
もう、貼るしかない

全体のドブ伏せとともに、まずは靴底面を貼り付けます。

この時点で、ベヴェルドウェストのために細くした土踏まずの段差の位置が決まりますので、ピラピラに切れ目を入れます。

ピラピラに切込み
意外に冷静だったりします

ピラピラを巻き込みながら接着しました。

当然のように、最短距離狙いで削り込んだコバの形状が現れますが、幅が広く平らですね。丸みがあると、細く見えますので土踏まずが華奢に仕上がって格好良いのです・・・

接着していますので、巻き込んだ部材(ピラピラ)がめくれにくい・・・・・・のは、この手法の強みだと思いました。

何とか巻き込めた
う~ん

いつものように、靴底全体をこくり棒で滑らかになるまで磨きました。こちらから見た感じは、まずまずキレイに仕上がったと思います。

こくり棒で面を整える
この時、汗だくです

まとめ(反省の弁)

何とか、ベヴェルドウェストらしき状態まで持っていくことができました。

手順や注意点が身に付いていないと言えばそれまでですが、すべての作業を仕上がりのイメージと関連付けながら進めるという心構えが足りないと反省しきりです・・・

少し落ち込んだ気持ちを引きずりつつ、地味工程の積み上げに入ります。その様子は次回。

いつも読んで下さいまして、ありがとうございます。

一応ウェルトが見えない
少しだけ「まぁ、いいか」と思っている・・・

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