スコッチグレインの革靴を自分でオールソール交換 フィドルバックに挑戦! その1 中もの編

中もの完成
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スコッチグレインの革靴を自分でオールソール交換 フィドルバックに挑戦! その1 中もの編

おなじみスコッチグレインの革靴を、オールソール交換の修理をするタイミングでフィドルバック仕様にカスタムしてみます。今回が初めての作業ですので「見よう見まね」で進めますが、果たして、あの分かりやすい(笑)色気が出せるでしょうか?当然、ベヴェルドウェストもセットです。難易度高そう・・・

フィドルバックとは?

“fiddleback”で検索すると・・・

クモの写真がたくさん出てきます。Fiddleback spider とかBrown recluse spider と呼ばれる毒のあるクモだそうです。

ちなみに、recluse は「世捨て人」とか「引きこもり」という意味らしい・・・

ドクイトグモ

WIREDより引用

もとい

靴底の土踏まず部分に山型の角を出した意匠で、高価な靴に見られるようです。

手間が掛かるので高価になる、とも言えますね。

こちらのイケメン靴作家の動画で紹介されています。それにしても、これはエグイですね・・・

古い靴底を剥がしていきます

スコッチグレインの靴底(本底)を剥がしたところです。

シャンクは樹脂製で、前半部にはコルクではなくEVAという素材のスポンジが詰まっています。どちらも両面テープ的なもので接着されていて、製造性が良さそうです。

本底はがし
靴底はすり減って穴が開いていました

今回はシャンクの部分に細工を仕込みますので、中ものは全て取り除いておきました。

プラシャンクの取り外し
外したシャンクは残しておいて使います

シャンクの取り付けと加工をします

新しいシャンクは鉄製です。そのままでは固定しにくいため、ナイロンテープを巻いてからゴムのり・・・・で接着して、念のため短い釘で止めておきました。

靴の背骨とも言える大事なパーツですので、万が一にもズレないようにします。

スチールシャンク
空港の保安検査で引っ掛かるらしいですね・・・
革シャンク1枚目の準備
ベンズと呼ばれる部位で当然硬いです・・・

1枚目を貼り付けたところです。前端は中底(EVAが貼ってあった部分)との段差をつなぐように、スロープ状に削ってあります。

革シャンク1枚目貼り付け
まだぺったんこ

フィドルバックの形状は2枚目の革を積み上げて削り出すことにしました。

1枚目の上に透明の荷造りテープを貼って、形を写し取りながらデザインを決めます。荷造りテープはチラシに貼り付けてハサミで切れば型紙になります。

ゲージの作製
靴底の「中心線」って、何本もあって難しいです・・・

2枚目の革は貼り付ける前に、おおよその形を整えておきました。

ガラス板は意外に適当なものが入手しにくかったりしますね。私はこちらの100均フォトフレームを愛用しています。オススメです。

革シャンク2枚目の準備
ガラスがすぐに切れなくなります

2枚目の革を貼り付けてみました。

全体的に彫りが浅い感じがするのと、前半部との面のつながりが滑らかでないのが気になります・・・

革シャンク2枚目の貼り付け
「これで良いのか?」と作業しています

ということで、稜線をハッキリさせることを意識しながら、ひたすらガラス片で削ってみました。

気になることがある場合は、できるだけその場で解消するようにしています。

ガラスで調整
ガラスが大活躍です

コルクを入れて、中もの工程は終了です

前半部とのつながりはコルクを使って誤魔化し調整します。1点に集まる3つの面のそれぞれが滑らかになるように、全体のバランスを見ながら削り込みました。

この後は本底を貼り付けます。さらに彫りを深くするための加工と、ベヴェルドウェストに向けた仕込みが待っています。例によって試行錯誤すると思いますが、焦らずじっくりと進めたいです。

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました。

コルク後も調整
革シャンクとコルクが合わさる稜線が出しにくいです

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