きちんと手入れをしていれば、ひび割れは基本的に予防できますが、
それでもなぜかひび割れが生じたり、ぶつけてしまってガッツリ凹み傷が付くことはあると思います。
まずは靴クリームやワックスで目立たなくする方法がオススメですが、
気分的な面も含めて「ひび割れや傷をなくしてしまいたい(できれば安上がりに)」という方に向けた記事です。
この記事でご紹介している方法は、ズバリ
ひび割れや傷を削り落としてしまう!!
という方法ですので、まずは、言い訳を・・・・
言い訳を聞いていただいたところで、さっそく作業に入りましょう!
補修前の状態
傷んでいない部分を見る限り、かなり上質な革だったようですが、見る影もありません。
つま先には、ぶつけて付いた傷があり、甲の履きじわ周辺は細かくひび割れています。

患部のアップです。
靴クリームやワックスで厚化粧すれば目立たなくなりますが、地肌から何とかしてみようと思います。

やすり掛け
思い立ったが吉日!ということで、紙やすりの#120からスタートです。
作業の前にクリーナーを掛けたのですが、紙やすりには古いクリームらしきものが付いて目詰まりしました。
積み重なったクリームは想像以上に頑固ですね。
普段の手入れでクリームを塗る時には、前のクリームを落とし切るのが大事だと再認識しました。

はじめはひび割れや傷のある部位だけ削り落としました。
が、見ているうちに、削っていない部分とのムラが出るような気がしたので「ガーっと」いきました。
どうかな~ やっちゃった
こんな感じで、あかすりのようにポロポロと削りカスが出ます。

紙やすりの番手を上げながら、毛羽立ちをできるだけ細かくしていきます。
#1000と#1500は削る面を水で軽く湿らせておくと、目詰まりを気にせずに掛けることができました。

染色
革製品用の着色系補修剤と迷いましたが、今回は面積も広く「補修」というよりも「染め」作業ですので、そのイメージだけで革用の染料を使うことにしました。
まず染める部分を水で濡らしておきます。
こうすることで染めムラが出にくくなるようです。

あとはバーベキュー用の紙皿に出した原液をスイスイーと塗っていきます。
まさに水性絵の具のようで、思っていた以上にムラなく染めることができました。

しっかり染めたつもりでしたが、乾かすと白っぽいところが残っていたので二度塗りしました。

染め上がりました。さて、どうやって艶を出すか・・・

仕上げ
作業をしている途中で(笑)勉強したのですが、紙やすりをかけた部分は「ヌバック」という革になってしまったなっているようです。
では「ヌバック」に艶を与えることはできるのか?ということですが、登山靴に「ヌバック」が使われているらしく、手入れの方法を紹介しているサイトを見つけました!
残念ながら「コロニル秘伝のワックス」は持ち合わせていませんので、とりあえずハイシャインに使う靴用のワックスを指で溶かしながら塗り込んでみます。

ワックスをなじませるために、豚毛ブラシを「ジャーっと」掛けます。

いつもの乳化性クリームで仕上げてみました。意外とべたつきは気になりません。
美容界に伝わるらしい「艶は七難隠す」ということわざの通り、まずまず見られる状態になりました!!

できあがり
すっかり楽しんでしまいました。
最後に今回の方法のまとめをしておきたいと思います。
クラックが原因で捨てようとしているお気に入りの靴があれば、試してみる価値はあるのではないでしょうか?
(くどいですが、自己責任でお願いします・・・)
私自身も、機会があればまた試してみて、方法をアップデートいくつもりです。
最後まで読んで下さいまして、ありがとうございました。

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