こんにちは。年々、冬の寒さが骨身にしみるようになっているですもです。
今回は、初めての三陽山長をオールソール交換します。言わずと知れた国産高級靴ですね。
三陽山長公式HP より引用
修理前のチェック
本底は穴が開くまですり減り、中に詰めてあったコルクも脱落していて、その穴から変形した中底(内側の革)が見えてしまっています。
ということで、通常のオールソール(靴底)の交換に加えて、中底も新しいものへ取り換えることにしました。

中底の交換
本底を剥がす前に、中底の交換を済ませておきます。
はじめにヒールを取り外して、内側から打たれている釘も抜いておきます。
「このくぎひきぬきにくい」です。

中底を剥がしていくと、鉄製のシャンクが見えてきました。

取り外した中底です。
ひび割れはもちろんのこと、本底の穴に合わせて陥没してしまっています。

剥がした古い中底を描き写して、新しい革から中底を切り出します。
リブテープと接着する部分は、木ヤスリで荒らしておきました。

ほい、できました。これなら、足を入れる気になりますよね!

本底の取り外し
次に、古い本底を剥がします。
剥がしやすい(剥がれやすい、ではありません)接着剤が使われており、作業がとても楽でした。一流と言われる海外ブランドは剥がしやすいものが多く、このあたりからも三陽山長の姿勢を伺い知ることができます。修理しやすいことは良いプロダクトの必要条件ですね。

残ったコルク、だし縫いの糸とウェルトの接着剤を取り除いて、作業は一段落です。この先は、靴を組み立てていく工程へと移ります。
この靴の修理で意識して練習したいポイントがいくつかありますが、特に本底の曲面を思う通りの形にしたいと考えています。
中もの(コルク)の整形、本底の下処理など、よく考えて手を動かさないといけませんね。
と、自分へのハードルを上げたところで、続きは次の記事にしたいと思います。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

コメント