自分で靴修理 三陽山長をDIYオールソール交換 本底の取付け編

ドブ起こしできた
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こんにちは。
2月にブログを1件も投稿していないことに気付いて、時の流れの速さを痛感しているですもです。

今回は、中底のリフレッシュ交換を終えた三陽山長のオールソール交換の続きに取り掛かります。

鉄シャンクの取付け

オールデンの鉄シャンクが、空港の金属探知機に引っ掛かるのは有名な話のようです。

たしかに、よく目にする左側のものと比べると、大きくてガッチリしていますね。

シャンクの比較

Ânon HPより引用

ですが、ここはオリジナルに忠実に、鉄シャンクを元の位置に合わせて接着しました。

鉄シャンク
鉄シャンクって格好イイような気がするんです。完成後は見えなくなりますけど・・・
シャンクの接着は、いつもの便利なヤツを使います

「中もの」の充填

中底と本底の間には隙間ができますので「中もの」を詰めます。
EVA等のスポンジ材を使っているメーカーもありますが、ここでもオリジナルに合わせてコルクにしました。

今回の修理でやりたいことの一つは「本底をメリハリある形に仕上げる」です。
まずは、お手本をどうぞ。

見入ってしまいます

コルクは、こんな感じです。
お手本のようなフィドルバックにはしませんので、カマボコ状にふっくらさせた土踏まずと前半分の底面が綺麗につながるように注意して削りました。

コルクの中もの
メリハリを出したいので、少し段差を付けてみました

本底の貼り付け

現物から取った型紙に合わせて、ベンズと呼ばれる本底用の丈夫な革を切り出します。
本体に接着する側には「ニベ」という層が残っていますので、そぎ落としておきました。

本底の切り出し
どうも別たちのキレが良くありません

メリハリの線を出したい部分に溝を掘って、土踏まずは少し薄くなるように漉いておきます。
革を水で濡らして柔らかくし、溝に沿って形を出すと、メリハリの線が現れました!

本底の下加工
これがやりたかったんです

“メリハリの線”が両端まで届いていますが、これはウェルトに接着した時に段差になるので失敗でした。
それに気づいてからお手本を見返すと、やはり端までは加工を入れられてませんね。
見るだけと実際にやってみるのは、大きな差があると改めて学びました。

実際に本底を貼り付けて、コバ(外周)を切り揃えたところです。
こくり棒でしっかりと押さえ付けた効果もあって、狙い通り、面の境界線がハッキリとした形になりました。

本底の貼り付け
にやにや

だし縫い

毎度で恐縮ですが大好物のだし縫いに入ります。
その前に、色々と準備の工程があります。

実際には「だし縫い」のラインやコバの出代が違うので、靴に応じて調整するのが正しいですが、私はいつも同じ寸法で作業するようにしています。
自分の感覚に頼って混乱するのを避けるためです(笑)

  • ドブ起こしの幅:10ミリ
  • コバから溝までの距離:6.5ミリ
  • 溝の深さ:1.3ミリ

ただし、ドブ起こしの幅はもう少し小さくても良さそうなので、変えてみようかと考えています。

だし縫いの準備完了
溝掘りに意外と時間を取られました。刃が鈍ってきたのかも・・・
溝掘りに愛用している道具です。替刃もありますので、長く使えますね!

だし縫いが終わりました!まずまず、キレイな仕上がりです。

ここ最近、糸とテグス(縫い針)の固定がうまく行きません。今回も、4か所のうち3つが途中で外れてしまいました・・・
理由が分からないのですが、チャンの調子が悪いような気がしています。何と言っても作ってからほぼ2年経ってますので。(その時の様子はコチラの記事をどうぞ)

だし縫い完了
時間は掛かりましたが、ノーミスで縫い切りました

溝は正確に掘れていれば糸が十分に収まる深さなのですが、それでも微妙にはみ出し・・・・気味の箇所が出てきます。
極端な場合、ドブ伏せをした時にその部分だけ盛り上がってしまい、履いているとそこに穴が・・・なんてこともありますので、こくり棒を使って溝に収まるように糸を潰しておきます。

ドブ伏せまでご紹介すればキリが良いのですが、久しぶりの作業で少し疲れましたので、今回はここまでですね。

最後まで読んで下さいまして、ありがとうございました。

だし縫いの後処理
ぐっぐっと押し込みます

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