靴修理の趣味にとって、チャン作りは一つのハードルですよね。でも、これができると私の大好きな「だし縫い」や、今からハマりそうな「すくい縫い」の世界が広がります。
この記事では、チャン作り2回目のド素人が悪戦苦闘した様子をレポートします。何とか形にすることができましたので、初めてトライされる方のご参考になれば、嬉しいです。
例によって、方法は詳しく解説されています
私の「心の師匠」の解説動画4部作を見れば、作業の全貌が把握できます。動画でも仰っていますが、油の量=硬さの調節がポイントだと思います。
準備するもの
洋チャン
なぜ「洋」なのでしょうか? 松脂だそうです。私は「マモル」さんの通販で入手しました。
電熱器(電気コンロ)
電熱器は、塗って乾いたゴムのりを貼り付ける前に温める(熱活性)、熱こてを温める、など他にも色々と使えて大変便利な道具です。
私が使っているものは、生産が終わったようです。今だと、こちらのコンロが安くて使いやすそうですね。
冒頭の写真のように、チャンが飛び散りますので、アルミホイルなどで養生しておいた方が良いと思います。
その他
他に私が用意したものは以下の通りです。
- 鉄なべ
- 油(オリーブ油)
- 砕いたろうそく
- 割り箸
- ティッシュ
- バケツと水
- 端切れ革(チャンの保管用)

それでは、行きましょう!
溶かして煮込むまでは、簡単
コンロに掛けて熱すると、チャンは溶けます。ほどなく、モクモクと刺激臭のする白煙を上げながら、順調に煮えていきます。魔法使いのおばあさんのように、たまに割り箸でかき混ぜながら、2時間経つとコーヒーのように真っ黒になります。



問題は、固める工程
チャンに浸したティッシュの「こより」をバケツの水で冷やした時に、パリパリと割れなくなくなるまで、小さじ2杯ほどの油を何回かに分けて加えます。
こよりがパリパリ割れなくなったと思ったので、鍋のチャンを全てバケツに投入しました。冷めたころを見計らって、手でまとめようとしたら、粉々に砕けました・・・

粉々になった時の対処方法
まずは、バケツの底に沈む粉々のチャンをかき集め、鍋に戻します。そのまま加熱すると、混ざった水分(と涙)が完全に蒸発するまではブクブクと泡が出続けます。それでも諦めずに割り箸でグルグル混ぜながら加熱すると、やがてコーヒーの状態に戻ります。



ド素人におすすめしたい、チャンの硬さ調節方法
油を少しずつ足しながら、こよりの硬さをチェックするのは同じです。
ただし、まずはバケツに投入するチャンを「大さじ1杯くらい」にしました。これなら、失敗しても傷が浅いからです。


大さじ1杯がうまくまとまれば、油の量が調整できたと判断できます。
まとまった大さじ1杯分を鍋に戻して溶かしてから、全量をバケツに投入します。

つまり、少量をバケツで冷やしてみると、硬さの調節ができたかどうか、が分かりやすい、ということです。こうして完成したのが、冒頭の大福くらいの大きさのチャンです。
チャンの良しあしは翌日に分かる
完成して、約24時間後の姿です。
まとめる時は、かなり硬いと思ったのですが、少しずつ流動しています。夏場だと革からはみ出していたと思います。
ひとまず、2つに分けて保管することにしましたが、これでもまだ柔らかすぎるのかも知れません。

まとめ
次回に向けた自分用の備忘録も兼ねて、今回のチャン作りを通して考えたことをまとめます。
数字がなく、感覚ばかりの記事ですが、雰囲気が伝われば幸いです。
最後まで、ご覧いただきまして、ありがとうございました。
部屋の温度で誤魔化していますが、チャンは季節ごとに作るものだとよ~く分かりました・・・
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