【愛用者がアツく語る】初めてのオーダー革靴に宮城興業をオススメする3つの理由

オーダーメイド
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革靴好きにとって「理想のフィッティング」は永遠の課題ですよね。
究極的にはビスポークということになりますが、そのハードルは相当高いと思います。

この記事は、そんな靴好きの方に向けて、宮城興業のパターンオーダー靴の販売システム「謹製誂靴」を愛用者の目線からオススメするものです。

まずは、結論から。

私が宮城興業をオススメする理由
  • 足長と足巾(足囲)の組み合わせを自由に選べる
  • 木型やデザイン、素材の選択肢が非常に多い
  • ふるさと納税を使うことで、お手頃に購入できる

では、順に見ていきましょう。

その前に、宮城興業のオーダー靴とは?

この記事でご紹介するオーダー靴は、山形県にある宮城興業という会社が展開するパターンオーダー靴の販売システム「謹製誂靴」のものです。

「世界一の靴作りを目指し」という社是を謳う宮城興業のオーダー靴への思いは、公式ウェブサイト激熱で書かれています。

本来靴は、足を守るギアであるべきです。逆に足を靴に合わせるというのは言語道断なこと。足は第二の心臓と呼ばれる重要な器官。ですからサイズの合わない靴を我慢して履くことなどないのです。

宮城興業ウェブサイトより引用

「よい革靴とは何か」を一人でも多くの人に知って欲しい、という思いの込められたプロダクトやサービスです。

私がオススメする3つの理由

実際にオーダーして愛用している経験をもとに、「ココがお気に入り」「こうすれば良かったかなぁ」と言った視点も入れつつ、ご説明します。

オススメの理由1:100通り以上のサイズが選べる

なぜ、これがオススメのポイントなのか?

革靴は足にフィットしていることが一番大事です。

一方、通常の既製靴では、1モデルに対して幅(Width)が1種類で展開されていることがほとんどですよね。

そうすると、靴屋さんのフィッティングは矜持の有無によって、大体こんな感じになります。

  • ない場合
    「痛いトコないですかぁ」とか言って、緩めの長さ:Length を合わせる(これが多いと思います)
  • ある場合
    「痛かったら調整しますね」と言って、少し攻めた選択をしてくれる

幸いにして(靴紐の調整範囲で)既製靴がピッタリという場合を除けば、
歩くと「カパカパ」と音がするような緩めを履くか、痛みをこらえるしかないのか?
ということになりますが、違います。

“1モデルに対して幅(width)が1種類”という前提がオカシイのです。

「謹製誂靴」 では、通常の5ミリ間隔のLengthに対して、それぞれ8段階のWidthが用意されています。長さと幅の組み合わせを選べるということです。
もちろん、これでも十人十色の足を網羅することはできませんが、長さだけで合わせるのに比べるとフィッティングの精度には雲泥の差があります。

でも、100通りから、どうやってサイズを選ぶのか?

「100通り」はLengthとWidthの組み合わせの総数ですので、実際の選択肢は「6前後」です。

サイズチャート

宮城興業 公式ウェブサイトから引用

※表には載っていませんが、B Widthまでサイズ展開があります

お店では初めに足のLengthやWidthなどを測ってもらえます。
その結果をもとに「ゲージ靴」と呼ばれるサンプルを試着してフィッティングを確認します。

ゲージ靴

宮城興業 公式ウェブサイトから引用

この試着によるサイズ選定には、徹底的にこだわって下さい。
「謹製誂靴」を活かすも殺すも、ここで遠慮や妥協をするかしないかで決まります。

お店で絶対にやって頂きたいこと
  • これまでの靴や足に関する悩みや不満を伝える。
    私の場合は「小指が当たることが多い」「かかとが緩い」でした。
  • ゲージ靴は、とことん試着しまくる。
    まずは「普通に選んだサイズのWidth±1」と「0.5cm上げたサイズのWidth±1」の6種類を履いてみましょう。

のせ甲」と呼ばれる微調整も使ってジャストフィットが見つかれば、ほぼ優勝は確定です(笑)

オススメの理由2:3種類の木型×豊富なオプションで好みのデザインにできる

ここまで読み進めて下さった訪問者の方は、おそらく宮城興業のウェブサイトを見られていると思いますので、詳細は割愛し、デザインを決めるのに参考になるサイトをご紹介しておきます。

宮城興業

「DESIGN」のページに木型とパターンが、「SELECT」に細かな仕様やオプションの紹介があります。

オリジナルカスタムメイドシューズシステム|宮城興業株式会社|革靴の製造・オーダーメイド
宮城興業株式会社の「オリジナルカスタムメイドシューズシステム」ページです。謹製誂靴とは何かを掲載しています。

モードハヤマ

藤沢市にある代理店のサイトで、オーダー靴の作製例が豊富に掲載されています。
パターン別に整理されていて調べやすく、オプションについても丁寧な説明があり、これらを読めば代理店の人よりも詳しくなれるくらいです。

私も購入前にお世話になったサイトです

オーダーメイド 靴 メンズ モードハヤマ
カスタムメイド「謹製誂靴」きんせいあつらえぐつで思いっきり楽しんで下さい!
オススメするデザインやオプションの決め方
  • お店に行く前に自分で調べて、希望のデザインとオプションは決めておく
    代理店によって色々ですが、すべての選択肢を説明してもらうことは期待しない方が良いです(すごく多いので)
    自分で決めておいた仕様を伝えて、在庫有無・価格・プロ目線の意見を参考に、最終決定する方法がスムーズです。
  • できれば甲革はオプションのカーフにする
    スムーズレザーの標準仕様はKIというキップになります。
    もちろん、これでも十分なのですが、カーフと比べるとエージングも含めた風合いはやはり勝てません。(私の靴を見る限り、顔料系の着色がされているようです)
    「せっかくオーダーするなら」という趣味の領域ですが・・・

オススメの理由3:ふるさと納税を利用してお手頃に購入できる

革靴をオーダーするための第1ハードルは予算ですね。
ここまでの記事を読まれていても「じゃあ、いくら掛かるんだ?」と思われていたかも知れません。

ズバリ「通常の良い既製靴」の2~3倍程度になります。
(私がオーダーした時の価格はこの後でご紹介します)

内容を考えると十分リーズナブルなのですが、やはり「ポンっ」とは出せない金額ですよね。
ここは、ふるさと納税を活用する一択だと思います。

購入の流れは以下のような感じになります。
金額やオプションの品揃えは代理店ごとに違うようですので、事前にリサーチされると良いです。

  1. ふるさと納税を申し込むと、寄付額に応じた「お仕立券」が届きます。
  2. お仕立券を持って、代理店で靴をオーダーします。
    お釣りは出ませんので、差額は代理店に支払います。
  3. 1~2ヶ月で靴が完成です!

愛用している靴のご紹介

最後に、私が愛用している2足をお見せすることで、具体的なイメージをお伝えできればと思います。

1足目:ES-14 栄

まずは、金額から。

ふるさと納税を使いませんでしたので、私にとって史上最高の靴出費です。

フットバランス
お店のHPはコチラ

サイズは 24.5E です。

足長と足巾(足囲)から素直に選んだサイズになります。まだ自分のフィッティング基準が定まっておらず、ゲージ靴の履き心地も良かったので、お店が選んでくれた通りのサイズにしました。

注文書や写真からお分かりの通り、色々とオプションを付けてもらって楽しみました。

ES-14
無条件に好きなUチップ

購入後しばらくしてから気付いたのですが、頼んでいないのに「履き口周りにスポンジ入れ」というオプションが施されています。おそらく「かかとが緩い」という注文に応えてくれたのでしょう。料金は払ったのか払っていないのか不明です・・・

履き口が少し膨らむことを気にしなければ、確実にかかとが抜けにくくなる仕様です。

履き口スポンジ
ふっくらしてます

それまで履いていた既製靴と比べても、全体的にはすごく気に入っています。
良かった点と「こうすれば良かった」点は、次の通りです。

  • かかとのホールド感と、どこも痛くない甲~つま先のフィット具合
  • 自分の好きなようにカスタムしてもらったデザイン
  • スペードソール(ハーフミッドソールですね)のしっかりとした接地感

  • 履いていても違和感はありませんが、ライニングを見ると小指が少し当たっているようです。のせ甲をしてもらえば良かったかも知れません。
  • Uチップ特有の甲のうねった様なシワは気に入っていますが、標準仕様のキップは全体的に革の表情がやや乏しいように感じます。発色が均一で鮮やか過ぎるイメージです。

2足目:MD-02 伝次郎

同様に金額から。

ふるさと納税を使いましたので、強気(笑)の買い物です。

「加工」の16,000円はオプションのアノネイ社カーフです。

SKiP
お店のHPはコチラ

こちらのサイズは 25.0B。

1足目に味を占め、さらなるフィットを求めてお店の方に要望を伝えた結果のセレクト。
小指が当たる分 Lengthを大きくし、かかとの抜け防止も兼ねて Widthで調整しています。

ピッタリと吸い付くようなゲージ靴の履き心地に感激した記憶があります。

MD-02
うん。可愛い。

実はこれが私の一番のヘビロテ靴です。
1足目と同じようにまとめておきますね。

  • 土踏まずも含めて、足全体をつかまれているような抜群のフィット感
    (朝に足を入れ、通勤の車から降りて歩き出した時にニヤケます)
  • アメリカの「あの」有名靴を彷彿とさせるオブリーク木型とVチップの可愛さ
  • 手入れしながら履き込むほどに味わいが増す16,000円のカーフの表情

  • 体調や靴紐の締め加減によっては、夕方ごろから左足外側の土踏まずが痛くなることがあります。少しWidthを攻め過ぎたのかも知れません。
  • デザイン的には、もう少しゴツさがあっても良かったかも・・・

ということで「C Widthのゲージ靴を履いてるべきだった」が、この靴に関する唯一の心残りです

まとめ

以上、私の経験をもとに、オーダー革靴にご興味のある方へ宮城興業をオススメしました。
ここまで書いて「ふと」気付いたことがありますので、最後に注意点を書き足しておきます。

オーダーの代理店は、私がお世話になった「シューフィッター系」と「紳士服・アパレル系」に大別できるようです。
そして、一概には言えませんが「シューフィッター系」の方がゲージ靴の取り揃えが良い傾向にあります。足に靴を合わせるのが本業なので、当然ですね。

コレを参考に「B Widthまでゲージ靴を置いている」代理店を選ぶというのが、良いフィッティングにめぐり合う近道になります。(ゲージ靴を取り寄せてもらう、とか面倒ですし)

この記事を読んで、一人でも多くの方が足に合った革靴に出会えること、そして、もっと靴好きが増えることになれば、とても嬉しいです。

コチラの寄付額にすれば自己負担をさらに減らせます。
16,000円のカーフ(くどい)はいかがでしょうか?

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