今回は、自分が愛用している靴の修理です。オールソール交換は初めてですので、少し違和感のある部分の改善や履き心地の変化が楽しみです。
修理前の様子
この靴は宮城興業が展開する「謹製誂靴」というパターンオーダーメイドで作って頂いたものです。購入して3年弱で本底の中央を押すとペコペコするようになりましたので、修理することにしました。

履き下ろす前に、修理屋さんにお願いして付けてもらったトゥースチールです。今回は自分で付けることになりますので、この段差は参考になります。
トゥースチールに関しては好みはありますが、つま先の摩耗を気にしなくて良くなるのは大きなメリットだと思います。

このトップリフトの交換が自分でやった初めての修理だったと思います。Vibramの5344という商品ですが、1年8か月毎週1回のペースで履いてきて、この摩耗量の少なさは素晴らしいですね。

本底を剥がします
あまりに分解しやすいので、写真を撮る間もなく本底が剥がれていました(笑)
分解してみると、特徴的な点が2つありました。
- 鉄シャンクを革で包んだものを取り付けています。擦れて音が出るのを防止するためだと思われます。シャンクを包む革の色が左右で違います。
- 中ものはコルクではなく、細かい革屑やゴムを集成したようなものを使っています。

あくまでも私の推定ですが、いずれも廃材を有効活用されているのではないかと思われます。分解しやすい→修理しやすいことも同じで、SDGsに沿ったモノづくりをされているのだと感銘を受けました。
せっかくですので、外した本底の厚みを確認しました。
一番薄い所で2ミリくらいでしたので、まだ履くことはできそうです。ただし、本底がすり減った分だけ中底が変形して(沈んで)しまうことや3年という期間を考えると、適切な修理タイミングだと思いました。
「ペコペコチェック」恐るべし・・・・

ウェルトに残った「だし縫い」の糸をキレイに取り除きます。

さらに、ウェルトに残っている接着剤を生ゴムで掃除して、アッパーのワックスやクリームを除去すれば、分解の工程は終わりです。

例によって丸洗いしました
本底が外れる機会はめったにありませんので(笑)ここぞとばかりに、サドルソープで丸洗いをしておきました。
油分を補給しながら自然乾燥させてから、底付けの作業へと進みます。今回の修理では、アノ有名な本底材を使うのと、ヒールの傾斜調整がポイントです。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

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