8年目のリーガル2504を自分でオールソール修理 その3 ヒール取付けから仕上げ編

2504の真正面が好き
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レザーと違ってラバーソールは底面を染色したり、熱ゴテでロウを浸透させたりという作業はしませんので、ヒールを取り付ければ、すぐに完成!のつもりでした。

まさか、コバ面の仕上げがこんなに大変だったとは・・・ということで、ほとんどヤスリ掛けだけの記事です(汗)

ヒールを取り付けます

ヒールの積み上げを再利用するにあたり、残っている接着剤を取り除きます。生ゴムで掃除する方法もありますが、今回は何となく木ヤスリで削りました。

こうやって繰り返し使えるあたり、素材としての革のすばらしさを再確認しました

積み上げを荒らす
全く問題なく再利用できます
生ゴムは修理に必須の「接着剤掃除アイテム」です

前回の修理では積み上げの「アゴ」は染めなかったようです。(覚えていない・・・)

今回は土踏まずのVibramロゴを際立たせるように、黒く染めておくことにしました。

アゴの処理
ちょっとした手順が大事ですね

貼り付けた積み上げを釘で固定します。トップリフトだけを交換しやすくするための構造ですね。

見比べて頂くと分かりますが、本底を止めた釘とは当たらないように位置をずらしてあります。

積み上げの取り付け
釘打ちを楽しめているのが出来栄えに出てますね

トップリフトも接着面を木ヤスリで荒らしておきます。

トップリフトの荒らし
今回は削ってばかりです

接着剤を塗ってベタベタしないくらいに乾燥したら、電熱器で温めることにより熱活性させてから貼り付けます。

私の使っている接着剤の熱活性温度は40~50℃です。

触った温かさに加えて、乾いた接着剤に粘着性が現れ、独特のゴム臭さが出るのを熱活性の目安にしています。

熱活性中
ソールとトップリフトがセットになっています

靴修理の際に何かと使える電熱器です。

貼り付けたら、はみ出した部分をざっくりと切り回します。

ゴムの資材は、ここでガタガタになるので後の作業が大変です。何かゴムを滑らかに切る工夫が必要だと考えています。

ざっくり切り回し
これはひどい・・・

ガタガタになったコバ面根気勝負で削ったり磨いたりして仕上げていきます。

出来るだけ木ヤスリで整形を終えたいので、片足1時間くらい掛けて少しずつ削りました。同様に、#60の紙やすりでは面を整えるべく、指が痛くなるほどに念入りに作業しました。

染色とワックスで仕上げです

コバ周りを早染めインキで黒く仕上げます。

ウェルトの色が落ちた部分も、忘れないように染めました。

インク入れ終了
仕上がりの雰囲気が見えてきました

専門の業者さんにお願いした「だし縫い」の糸は、防水も兼ねてワックスを擦り込んで染色してみました。

ウェルトにワックス
下半分の色が黒いのが分かりますでしょうか

使ったのは定番の靴磨き用ワックスです。

コバも靴磨き用のワックスで仕上げました。

レザーソールの場合は、熱ゴテでロウを浸透させますが、今回は革の面積が少ないので手抜きです(笑)

アッパーは靴クリームが残っている豚毛ブラシを掛ければピカピカになります。

コバにもワックス
これくらいのツヤも良いかも

最後に中敷きを両面テープで貼り付ければ、修理完了です。

中敷きを戻す
この中敷き、汚れないですね

完成です!

元通りに靴ひもを通せば、見慣れた愛用の2504の復活です。

初めてのラバーソールは少々手こずりましたが、オリジナルのバランスを変えないようにしたつもりですので、見た目は違和感なく仕上がったと思います。

完成!!
2504を可愛いと感じるのは私だけでしょうか?

8年履いても穴の開かないオリジナルのソールからの履き心地変化が楽しみです。

雨の降りそうな日を狙って履き下ろして、Vibramのロゴをチラッと見せながら、歩いてみたいと思います。

最後までご覧下さいまして、ありがとうございました。

靴底はこんな感じ
カジュアルな雰囲気ですね

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