レザーと違ってラバーソールは底面を染色したり、熱ゴテでロウを浸透させたりという作業はしませんので、ヒールを取り付ければ、すぐに完成!のつもりでした。
まさか、コバ面の仕上げがこんなに大変だったとは・・・ということで、ほとんどヤスリ掛けだけの記事です(汗)
ヒールを取り付けます
ヒールの積み上げを再利用するにあたり、残っている接着剤を取り除きます。生ゴムで掃除する方法もありますが、今回は何となく木ヤスリで削りました。

前回の修理では積み上げの「アゴ」は染めなかったようです。(覚えていない・・・)
今回は土踏まずのVibramロゴを際立たせるように、黒く染めておくことにしました。

貼り付けた積み上げを釘で固定します。トップリフトだけを交換しやすくするための構造ですね。

トップリフトも接着面を木ヤスリで荒らしておきます。

接着剤を塗ってベタベタしないくらいに乾燥したら、電熱器で温めることにより熱活性させてから貼り付けます。

靴修理の際に何かと使える電熱器です。
貼り付けたら、はみ出した部分をざっくりと切り回します。
ゴムの資材は、ここでガタガタになるので後の作業が大変です。何かゴムを滑らかに切る工夫が必要だと考えています。

ガタガタになったコバ面を根気勝負で削ったり磨いたりして仕上げていきます。
出来るだけ木ヤスリで整形を終えたいので、片足1時間くらい掛けて少しずつ削りました。同様に、#60の紙やすりでは面を整えるべく、指が痛くなるほどに念入りに作業しました。
別たち 木ヤスリ 紙やすり#60 紙やすり#120
染色とワックスで仕上げです
コバ周りを早染めインキで黒く仕上げます。
ウェルトの色が落ちた部分も、忘れないように染めました。

専門の業者さんにお願いした「だし縫い」の糸は、防水も兼ねてワックスを擦り込んで染色してみました。

使ったのは定番の靴磨き用ワックスです。
コバも靴磨き用のワックスで仕上げました。
アッパーは靴クリームが残っている豚毛ブラシを掛ければピカピカになります。

最後に中敷きを両面テープで貼り付ければ、修理完了です。

完成です!
元通りに靴ひもを通せば、見慣れた愛用の2504の復活です。
初めてのラバーソールは少々手こずりましたが、オリジナルのバランスを変えないようにしたつもりですので、見た目は違和感なく仕上がったと思います。

8年履いても穴の開かないオリジナルのソールからの履き心地変化が楽しみです。
雨の降りそうな日を狙って履き下ろして、Vibramのロゴをチラッと見せながら、歩いてみたいと思います。
最後までご覧下さいまして、ありがとうございました。

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