梅雨時期のローテーション要員として、GUのリアルレザーシリーズを購入しました。
平凡な靴好きが実際に履いてみた様子をご紹介しますが、まずは結論から。
逆に言えば、「靴磨きが趣味」くらいの方には、やはり少し物足りない印象です・・・
できれば店舗で実物を見て、試着して買いましょう!
オンラインショップでも購入できますが、やはり試着したかったので、在庫のある最寄りの店まで出掛けました。これは、正解でした!
本革ということもあり、良く見ると一足ずつ微妙に違いがあるからです。
じっくりと選びました。と言っても、3択でしたが・・・

本革をアピールする本革のタグです。

靴底はゴム製です。
ステッチはもちろんフェイクで、ヒールも含めてアッパーに一体成型・固着されているのだと思われます。

やりたくなった魔改造
そのまま履き始めるのは全然OKですが、やはり色々といじってみたくなりました。
「買ってきて、そのまま履けばいいんでしょ?」という方は、次の段落まで飛ばしてください。
ベロの縫い付け
ベロと呼ばれる部材が固定されておらず、少し垂れ下がりますので縫い付けることにしました。
多少の練習は必要ですが、手縫いでも1時間弱で終わる作業です。

返し縫いでしっかりと固定します。

作業のビフォーアフターです。
履く時に手で持ち上げなくて良くなるという利便性もありますが、どちらかと言えば「ベロが垂れる」見た目が好きでないのが、この改造をする理由です(笑)

コバへのこだわり
靴底はゴムの一体成型ですが、ウェルト・積み上げ・トップリフトなど、グッドイヤーウェルテッド製法に見られる部材の境界線が、ダミーで表現されています。
が、少~し不自然ですね。靴好きの目で見てしまうと。

ということで、#600のペーパーで全体の質感を揃えてみます・・・・
この後すぐ分かりますが、これはオススメしません

ヒールの線が消えたので、ノギスを使ってギリギリと線を入れておきました。

後はワックスを軽く掛ければ自然なツヤが・・・・出ませんでしたTT
コバインキを塗ってごまかしましたが、雨の日に履いたら落ちてしまいますね。たぶん
いずれ、もっと細かいペーパーを掛け直すことになりそうです。

履き下ろす前に、簡単なプレメンテを
シューキーパーは、100均のものを使うことにしました。
もちろん木製の方が良いのですが、それよりも「入れるか入れないか」が大事だと考えています。

まずは、クリーナーで汚れ落とし。
出荷時に薄っすらとクリームが塗られているようです。

半分おまじないのベビーローション保湿も。
気分的なものかも知れませんが、革がもっちりするような感じがします。

あとは乳化性クリームで仕上げて、つま先をワックスで光らせておきました。
しっとりと、なかなか良い雰囲気ではありませんか~

2回履いてみた感想
買ってきた翌日に履き下ろして、その一週間後にもう一度履きました。
それぞれ、1日履いて5000歩くらい歩いた結果です。
- グッドイヤーウェルテッドの靴に見られるような、履き始めの硬さ(返りの悪さ)は全くありません。インソールが厚いこともあって、軽くて柔らかい履き心地でした。
- 私の足にはサイズがぴったりだったようで、キツくなく緩くない適度なフィット感です。
- アッパーは履き込むにつれて馴染む余地がありそうです。
甲の履きジワは、まずまず自然な感じに入りましたが、トゥキャップにもシワが入ってしまいました。ワックスを掛ける場合は、注意が必要ですね。

サイズ選びには注意点があります。
私は 24.5E が標準的なマイサイズですが、この靴は25cmでピッタリでした。
※こちらの商品は素材・デザインの特性上、サイズが小さく感じられる可能性がございます。普段ご利用のサイズよりワンサイズ大き目のサイズのご購入をお勧めいたします。
GU公式 ファッション通販サイト より
気に入ったので、雨に限らずガンガン履きます
実は少し「ネタ」的な動機もあって購入したのですが、発売当初に靴好き界隈がザワザワしただけのことはある商品でした。
ということで、ローテーション入りさせて
と言ったことを観察していこうと思います。今から楽しみです。
この記事を読んでGUの革靴を買われた「興味のある方・興味のない方」が、それをキッカケに「革靴好き」になって頂けると嬉しいです。
最後まで読んで頂きまして、ありがとうございました!
おまけ:フィット感について調べたことの備忘録
以下、「思いのほかフィット感が良かったので、私なりに調べたり考えたりしたこと」です。
フィット感
私の鈍い感覚と拙い言語化力によれば・・・
全体的にフィットしてるんです
「どこがどう」と言うのは難しいのですが、強いて言えば、中指から小指の付根を上から押されてるような感覚が特徴的です。

私の足
ZOZOMATで測定した結果はこんな感じ。

GUの靴のサイズ
靴のどの寸法が、足のどこに対応するのかハッキリしませんが、
- 足囲は23.9cmでピッタリ
- 底幅は足幅よりも1.6cmも小さい
このあたりが「甲の外寄りを上から押される」感覚と関係しているのかも知れません。
羽根が開き気味なのも
キチンと紐を結ぶと、こんな感じになります。
5つある紐穴の3番目付近が特に開き気味に見えます。

と思ってたら、偶然タイムラインにこんなツイートが・・・
靴を脱いで眺める限りは、こんな凝ったラストは使っていないようです。
アッパーの革がかなり柔らかいので、紐を締めることで足に沿うように変形して、同じような効果が出ているのでしょうか?
インステップに関しては、立ち上がりが急で後ろに行くほどなだらかになる曲線を描いているラストは良い傾向が強い
— Z⛅ (@zin_ryu01) July 5, 2022
第一中足骨の神経が集中する箇所のあたり方を柔らかくするため。紐を強く締めてもかかる力が分散され痛くない
小笠原さんのように戦後の腕利きラストメイカーにはポツポツ見られた特徴 pic.twitter.com/PsKkJBXa7O
とにかく奥が深い
靴下を変えるだけでも、大きくフィット感が変わります。
具体的には、かかとの靴擦れが起こったり、起こらなかったり。
これまで「ぴったりフィットした靴では、かかとが靴にガッチリ捕まれているので靴擦れしない」と思い込んでいました。
ですが、この靴を履いてみて今は「歩いて靴が屈曲する時には、かかとと靴は微小なすべりを繰り返している」のだろうと感じています。(間違っていたら、スミマセン・・・)
滑っているけど、フィットしているように感じる???
今のところ結論は出ませんが(笑)この動的なフィッティングについても興味をもって靴と付き合っていきたいと考えるようになりました。

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