自分で靴修理 スコッチグレインの革靴をDIYオールソール交換 分解編

凹んだ中底
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今回修理する靴

H-9046 という型番のストレートチップ。アウトレット専用モデルです。

スコッチグレインでは、仕入れた革を選別してプロパー用とアウトレット用に使い分けることで、無駄を出さずコストダウンもしているという話を読んだことがあります。
原皮不足が深刻化している中で、「もったいない」精神には大いに共感できますね!

型番
もったいない精神を込めて修理します

本底は大きな穴が開くまですり減っています。
履き潰すつもりで履かれていたのだろうと勝手に推測しますが、「それなら何故こんないい靴を買ったのだろう?」と、いつもの疑問が湧いてきてモヤモヤする瞬間です・・・・

穴が開いた本底
スコッチグレインの中ものには、EVAのスポンジが使われてます

それでは、かつての姿に少しでも戻せるよう、修理を進めていきます!

中底の交換

履き潰された靴のお約束「死んだ中底」です。
※外した中底を撮影しています

完全に死んでる中底
私なら、足を入れるのを躊躇します

そんな中底は、こうやって交換してしまいます!

手間は掛かりますが、これはやらずにはいられない修理です。

中底の新旧
オリジナルより革の質が落ちますが、それを補って余りあるリフレッシュ感です

ハイ!足を入れられるようになりました~

リフレッシュ!
ライニングがクロスではなくて、キチンと革ですね!

本底の取り外し

中底の交換が終わったら、いよいよ本底をベリベリ―っと剥がします。
だし縫いの糸を確実に切ってから剥がすのが大事です。ムリに力を掛けると、最悪の場合ウェルトを傷めることになりますので。

本底剥がし
浮き気味のリブテープは、この時点で接着し直しておきます

残っただし縫い・・・・の糸とウェルトの接着剤は、キッチリと除去しておきましょう。

だし縫い糸の除去
なぜか好きなチマチマ作業

中もの

スコッチグレインのシャンクは樹脂製です。ピンピンしていますので、もちろん再利用します。
この後、コルクを貼り付けるために布テープでグルグル巻きにしてから、ホットボンダーで接着。両側にできた隙間には、コルク板の切れ端を細く切って詰め込んでおきました。

シャンク
完成後に見えない部分も、できるだけ見た目がキレイになるように心掛けてます
シャンクの接着は愛用のホットボンダーで。一度使うと手放せません!

前半部分にコルク板を貼りました。4ミリ厚のものを使っていますが、グッドイヤーウェルテッドの隙間を埋めるには、少し薄いです・・・

前半部コルク詰め
貼り付ける時にハンマーで叩いて、少しでも密度を上げるようにしています

全体をカバーするように板コルクを貼り足して、狙う靴底の形になるように削り出します。
今回は、この時点で見栄えが良い状態になるように目指して作業しました。

2枚目のコルク
コルク粉まみれ

次は本底を貼り付けて、だし縫いを掛ける工程に入ります。
ウェルトの具合や、用意した本底材の大きさなどを見ると、ベベルドウェストに仕立てられそうですので、それを見越した作業ができるように頑張ろうと思っています。

最後まで読んで頂きまして、ありがとうございます。

中ものまで完成
土踏まずと前半部分のつながりが難しい・・・

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