手縫いのだし縫いで糸に付ける針は、材質に関係なく「毛針」と呼ばれることがあります。これはイノシシの毛を使っていた時のなごりのようです。
ある動画を見て以来、その毛針と糸の固定方法がず~っと気になっていたのですが、わざわざイノシシの毛を買うのも・・・ということで、いつものナイロンテグスで真似してみた。という記事です。
【はじめに結論です】
- ナイロンテグスを使われる場合、「普通の方法」をオススメします
- それでも、
どうしても、
気になる方は、本物のイノシシの毛を試して、どうだったか私にお知らせください(笑)
ずっと気になっていた動画はこちらです
「中世の靴を手作り」という動画です。
使っている道具や、何とも不思議な底付けの方法が非常に興味深かったのです・・・
ということで、ナイロンテグスを「わざわざ」加工していきます
私が使っているテグスはコチラです。太さと弾力が変わりますので「12号」が良いと思います。
イノシシの毛針は、毛根側を針先として使い、毛先に向かって枝毛?になっているのをうまく利用して糸を取り付けます。ということで、
ナイロンテグスを枝毛状に割いてみました!
カッターで切れ目を入れて、手で割いていく訳ですが、何度も途中で切れてしまい、ここまでで30分くらい経過。

糸を付ける毛先の部分にチャンを付けておきます。

あとは動画を見ながら、「あ~でもない、こ~でもない」と巻き付けていきます。
動画で使われている糸の撚り方向が、私の使っているものと逆らしく、巻き付ける向きが逆なので少し戸惑いました。
針先に向けて巻く 折り返してさらに巻く 二股の片方を巻く 残った二股を巻く
糸に穴を開けて結ぶところは、いつもの方法と同じです。糸の撚りを利用して毛針を捕まえさせているのだと、私は理解しています。
穴を開けて通せば できあがり!
面倒くさくなったので、もう片方はいつもの方法で取り付けました。5分くらいで。
上がいつもの方法、下がイノシシ枝毛法です。慣れの問題もありますが、前者の方が細く仕上がっているのが分かります。

実際にだし縫いをしてみた結果
取り付けた毛針を使って、いつも通りにだし縫いをしてみました。
- いつもの方法の針
→いつもの通り、気持ちよく縫える - イノシシ枝毛法の針
→引っ掛かることがある
針先が短くて持ちにくい
という、見た目そのままの作業性でした。

イノシシ枝毛法の針に時おりイラっとさせられながらも、無事に片足を縫い終わりました。
【イノシシ枝毛法のまとめ】
- わかったこと
糸外れの耐性は普通にありそう - わからないこと
「キチンと仕立てれば」もっと細くできるのかどうか
おそらく、もう少し練習を重ねれば、普通に作業できるようになると思うのですが、私には練習を重ねる意味が理解できません(笑)
「なんのこっちゃ?」という記事でしたが、お楽しみ頂けましたでしょうか・・・
最後までご覧下さいまして、ありがとうございました。

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