スコッチグレイン F-9057 セミブローグをDIYでオールソール交換! ヒール取り付け 編

アゴを削る
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ヒールは革を1枚ずつ貼り合わせて(積み上げて)形成していきます。
ひたすら削って磨いて、という地味で根気のいる作業が続きます。

ですが、体重を支える重要なパーツであると同時に、コバ(側面)は靴底と違い、履いている時に直接見える部分になります。

派手さはありませんが、コツコツと仕上げていく様子をご覧ください。

前半部のコバ仕上げ

ヒールを取り付ける前に、別たちで切り回した状態のコバ面を、道具を変えながら削って磨いて仕上げておきました。

こんなことを心掛けています
  • それぞれのステップで、しっかりと掛け切る=全体が同じ表情になるまで削る
  • 局所的に削らないように、力を入れ過ぎず手を大きく動かす

#240の紙やすりが終わった時点で、白っぽいところが無くなり、ツヤが出ていればOKです!

村山師匠のお手本です。とても丁寧で仕上がりがキレイですね~

磨き終わったら、水で濡らしてから常温の「ずぼらゴテ」を掛けます。
ギューっと力を込めて擦り上げる感じです。

空ごて
角をピシッと出したいのですが・・・

そうすると、コバ面の目が詰まってエッジもハッキリしますので、シャキッとした印象になります。

次にインキで染色して熱したコテでロウを浸透させるのですが、ひとまず後のお楽しみに残しておきます。

ピシッとしたコバ
(`・ω・´)シャキーン

ヒールの形成

ヒールは革を積み上げて(貼り合わせて)形成します。
取り付ける靴底は曲面ですので、ハチマキという部材で吸収させることにしました。

ハチマキの取り付け

マテリアルボックスさんのアウトレットで購入したハチマキは帯状の革です。
靴底の曲面を吸収させるので、斜めにいておきます。

斜めに漉く
気持ちのよい作業です

さらに、折り曲げるために、よく研いだ別たちでギザギザに切り欠きます。

ギザギザに切る
楽しい~

接着剤を乾かしたら、水で濡らして柔らかくして貼り付けます。

ハチマキの斜め漉きが足りてませんね(汗)

ハチマキを貼った直後
ギザギザはハマりました

ということで、フラットになるようにハチマキを削り込みました。

靴底の曲面がおだやかですので、ハチマキは「too much」だったかも知れません・・・

ハチマキを削る
この後、接着面は木ヤスリで荒らしておきます

1枚目の積み上げ

ハチマキで緩和した局面に革を貼り付けて、平面になるように削り込みます。

まずは貼った直後の様子。

1枚目の積み上げ
これもマテリアルボックスさんのアウトレットです

削り込んだ後は、こんな感じ。

次の革に備えて、木ヤスリで荒らしてあります。

平らに削った1枚目
削りカスまみれ

2枚目の積み上げ

次は、前後の傾斜を調整します。
前の方が薄くなっているのが分かりますでしょうか・・・

傾斜の調整
ビミョーにかかとが浮いているような(汗)

削り終わったら、木ヤスリで荒らしてから釘で止めます。
この手順は「釘があるとヤスリ掛けで引っ掛かる」のを予防するためです。

釘をたくさん打つのは、コバ面付近の革の密度を上げることを狙っています。

この釘は“本底を止めている”釘を避けているのがポイントです

ヒールを止める釘
外周から8ミリ、10ミリ間隔です

トップリフトの取り付け

ヒール形成の最後は、トップリフトです。

トップリフトは直接地面に触れる部品ですので、耐摩耗性とスリップ防止からゴムを使ったものが一般的ですね。
接着剤がよく効くように、これも木ヤスリでしっかりと荒らすことが大事です。

ゴム面を荒らしておきます
はじめから荒らしてある商品もあります・・・

接着剤を塗って乾かして加熱します。

熱活性中
いわゆる熱活性ですな

トップリフトが付くと、一気に靴らしくなりますね!

トップリフト付いた
やっぱり少しだけかかとが浮いてる

今回は積み上げたコバ面を、最後にまとめて削る方法にしてみました。が、疲れました。
1枚ごとに「薄皮一枚くらい残して」キチンと削っておく方が、結果的に楽にキレイに仕上がります。

ヒールの後ろ側は、アッパーの外形と繋がるように少し内側に傾けて削ります。

コバ決めできた
さりげなく、ね

ヒールのコバ磨き

ヒールも磨きますよ~

磨く前に革を締めておきます。
水で濡らしてハンマーでコンコンコンコン・・・・

革を締める
この後、釘を打つ平らな面でならしておきます

下準備ができたところで、前半部と同じ「ヤスリ4兄弟」です。

磨き終わりました!
イイ感じになったと思いますが、これでもインキを入れるとアラが浮き上がってきたりします。

磨き完了!
これを見て木だと思う人がいるんでしょうね

仕上がり

コバ面にヤスリを掛けると、革とはいえ「バリ」が立ちますので、ヤスリで面取りをします。

面取り
バリが紐のようになって取れます

アゴ(ヒールの前端部)も切りそろえて磨きます。

アゴの仕上げ
苦手な作業の一つです

ひたすら地味な作業でしたが、丁寧な作業は必ず仕上がりにあらわれます。
作業の区切りで見た時に、自分なりに納得のいく状態になっていることが重要です。
やればやるほど実感しますが、「後の工程でなんとかする」は無理ですから。

偉そうなことを言っていますが、そうやって自分に言い聞かせているだけですけどね・・・

この次は、染色したりロウを入れて艶を出したり、という「派手回」です。
仕上がりに向けて分かりやすく見た目が変わっていきますので、楽しい工程が続きます。

最後までご覧くださいまして、ありがとうございました。

できあがり
色気が出てきましたか?

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